ネットを新規契約するとき、まず「電話回線(ADSL)」か「光回線」のどちらかを選ぶでしょう。
電話回線は月額料金が安くて対応エリアの広いのが魅力で、対して光回線は速度と安定性に強みがあります。月々の負担を抑えるためにも、あえて電話回線を選択していた方も多かったはずです。
しかし、残念なことに電話回線(ADSL)の新規契約は2019年2月28日で一部終了しました。
今回は電話回線の新規契約が終了したこと、提供中のサービスも随時終了することについてもご説明しましょう。また、次にネット回線を選ぶときのおすすめポイントにも触れていますよ。
1.電話回線でのネットの新規契約は終了しました
ネット回線サービスの普及に貢献した回線がどこかと聞かれれば、まず「ADSL(電話回線)」と答えるでしょう。しかし、光回線の登場とともに契約者数は減少していき、ついに終了してしまいます。
ADSL回線の新規契約は2019年2月28日で終了
1999年に登場したADSLは、2000年初期に急速に発展していったネット環境を支えた回線でした。2003年にはネット回線普及率が64%になり、ADSLの契約者数も1,000万人を超えたほどです。
そんな電話回線(ADSL)も2019年2月28日をもって新規契約を一部終了しました。
これはどの通信事業者に関しても同様で、2019年6月29日時点(執筆日)にはまずどこの業者に問い合わせても電話回線のネット回線サービスの新規契約は募集していません。
いくら光回線が便利だからといっても、ADSLが無くなるのは時代の流れを感じてしまいますね。
※一部プロバイダーではADSLの新規契約を受け付けている場合があります。
さらに2020年3月から提供自体も順次終了予定
2019年2月28日をもって電話回線のネット回線サービスは新規契約を終了しましたが、いまだADSLを使用している契約者は一定数(全体の約5%)いるため、サービス自体は継続しています。
しかし、2020年3月から現在の契約者に対してのサービスも随時終了が予定されているのです。
事実、2019年5月10日、ソフトバンクはプレスリリースにて電話回線(ADSL)サービスの提供を2020年3月以降から2024年3月末にかけて随時終了することを発表しています。
今後、日本全体で電話回線から光回線へとネット回線サービスの一本化が進められる訳です。
※NTT東日本・NTT西日本によるとADSL提供終了は光回線提供エリアに限られます。
2.次のおすすめはスマホとセットでお得なサービス
これからのネット回線は「光回線」が主流になるのは確かですが、ただでさえ種類が多いだけにそこから1つを選ぶのは大変です。そこで、ここでは光回線を選ぶおすすめのポイントをご紹介します。
運営元が信用できるか
ネット回線が複雑になりやすい点として「同じネット回線サービスでも複数の契約窓口(通信事業者)が存在している」ことが挙げられます。契約窓口によって微妙に契約内容が異なるのです。
当然、契約窓口が複数になるとサービスのばらつきも生まれやすくなり、中には光回線を契約したにも関わらず速度が遅かったり、サポートに電話しても繋がらない通信事業者も存在します。
だからこそ、新たに光回線を契約するときには「運営元の信用度」を調べることはとても重要です。
では、どのようにして信用度を調べるのかですが、ひとつは「ネット検索」があります。「事業者名 口コミ」と検索してみると、ネット上にはその事業者の口コミが色々と見つかるはずです。
あくまでひとつの指標ですが良い口コミの多いところは信用できますし、反対に悪い口コミのところは注意します。周りに同じサービスを使用している方がいれば直接聞いてみるのもおすすめです。
月額料金は安いのか
同じネット回線でも窓口によって契約内容が変わるとのことですが、とくに差の出やすいのが「月額料金」です。例えば、光回線の月額料金はおよそ4,000円〜7,000円の間に収まっています。
4,000円のところで契約するのと、7,000円のところとでは月額3,000円、年間36,000円の差です。たった1,000円の差だったとしても年間12,000円なのですから、決して無視はできません。
その為、光回線を選ぶときには「月額料金の安さ」にも注目することをおすすめします。
ちなみに、ネット回線のサービスを比較するときは「地域名 回線名」で検索するのが良いです。通信事業者によって対応している地域が異なるので、いくら安くても契約できないことがあります。
地域名を入れて検索すれば、自宅のエリアに対応している通信事業者のみ比較できます。ただ、一部地域ではまだ光回線そのものが通っていないこともあるので、詳しくは契約時に問い合わせましょう。
スマホとセット割はあるか
そもそもの月額料金が安いのも魅力的ですが、最近では他のサービスと合わせて契約することで利用できる「セット割」を提供している通信事業者も増えてきており条件さえ合えばおすすめです。
ネット回線とのセット割で多いのが電話料金、電気料金、ガス料金などで、これらは対応する事業者(電話会社や電気会社、ガス会社など)が通信事業者も兼ねていることから提供されています。
その中でもとくにおすすめしたいのが「スマホとのセット割」ができる通信事業者です。
例えば、ドコモ光やau光、ソフトバンク光などの大手携帯会社、ビッグローブ光やNURO光のような携帯会社と提携している通信事業者ではスマホとのセットで比較的条件の良い割引が受けられます。
現在、スマホの保有率は20〜30代で90%以上とされ、それだけセット割が受けやすいのも魅力です。自身のスマホでセット割引のある通信事業者がどこなのか、まずはチェックしてみましょう。
3.まとめ
2019年2月28日、電話回線(ADSL)を使用したネット回線は新規契約を終了しました。
さらに2020年3月以降、ソフトバンクを始めとした各通信事業者は契約者に対しても随時サービスの停止を発表しています。2025年前後には電話回線を使用したネット回線は完全に終了する予定です。
その為、これから新たにネット回線を契約する方、現在電話回線でネットを使用している方は「光回線」からサービスを選ぶことになります。光回線は選択肢が多いだけに、1つに絞るのは大変です。
- 運営元が信用できるか
- 月額料金は安いのか
- スマホとセット割はあるか
紹介したおすすめポイントを参考に、自身に合った契約先を検討してみましょう。「スマホとのセット割」がおすすめではありますが、他にも様々なサービスがあるので複数社比較してみてください。